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Kindle版 『学校では教えない「社会人のための現代史」』池上彰著 読んだ

Kindle版書籍を読んだことがなかったがなんとなくそろそろ読んでみようかという気になった。安かったしポイント還元もあったからそれが後押しになった。

Kindleは持っておらず、iPhone6で読破した。

 

Kindle版書籍をiPhoneで読む体験

 

悪くはない。

amazonでクリック購入、ダウンロードしてそのまますぐ読み始められるのは素晴らしい。品揃えに関しても最近の本なら大抵のラインナップは揃っている。読書家なら物足りないのかもしれない。

ポイント還元率も20%とかザラで、そのポイントをamazon内での他の買い物に使える。やたら還元率が高いのでKindle書籍限定ポイントなのかと思ったら、そういった表記が見つからないのでamazon共通ポイントのようだ。

セール品などを見てみると50%ポイントのものも多数あり、それらがまた人気作品であることもままあるのでKindleの売り込み頑張ってるなーという感じ。

 

読み心地については良くはない。

画面が小さく、ページを繰る(タッチかスワイプ)回数が多くなるので没入感があまり得られない。これはiPhoneが悪いわけでもKindle書籍が悪いわけでもないので仕方ない。

普通に紙の書籍も最近ちょこちょこ読み始めていることもあり、Kindleを購入するのは先になりそうだが安い時に買ってもいいと思う。

紙の本は読んでいて楽しいが持ち運びにはデータの方が良い。iPhoneだけあればとりあえず本を読めるのは凄くいいことに思える。

amazonは問題点が取り沙汰されることも多いが、その一方で革新的企業であることは疑いようがない。他の誰もが出来なかったことを推し進めているからだ。

 

本の内容と所感

 

読書感想文なんて仰々しいものではないけど。全体として私は池上彰のファンで彼の本を10冊程度読んでいる。所有してるのもそれくらい。

あまり読書習慣がなかった人間だけど、こんなに同じ人の本を買っているのも彼ぐらいだ。

彼の本は読書習慣のない人間にも刺さるものがあって、それは知識欲を満たしてくれることだろうと思う。

現代史についての本を読もうと思ったのはニュースがわからないからで、池上彰の本を買ったのは読書後に確実に知識を吸収できるからだ。

歴史の本などというのは知識のない人間にはちんぷんかんぷんなもので、読み進めるのが苦痛なものだ。

歴史の本を読む前提が「インテリ」であることに違和感を覚えていた。学校の教科書のように古いものから新しいものを順番に羅列していく文章に教養を身につけさせる力はないと思う。

 

でもテレビでもお馴染みの池上彰は前提の知識がゼロでも問題ないように設計されている。流石週間子供ニュースをずっとやっていた人だなと感心する。

読んだ後にゼロがイチになっている体験を、彼の本は提供してくれる。

 

冷戦からアジア史、金融論まで

 

現代史において冷戦はとても重要で、その影響は様々なところに飛び火したのだった。韓国と北朝鮮東西ドイツの対立、キューバ危機、ベトナム戦争などなど。

1つのテーマからその影響範囲を掘り下げて広めていってくれるから分かりやすい。年表など見るのは1番最後で良い。

 

金融論も面白かった。金本位制が廃止され、ドルが兌換紙幣でなくなるまで。お金が「商品」になるまでの話は現代史で欠かすことの出来ない視点だった。

 

今後に向けての視点

 

この本は池上彰東工大の生徒に向けて行った講義をもとに加筆修正したものである。

彼からはどんな問題があれ、歴史を知って過去と現在に向き合うことが大切だという姿勢が感じられる。絶望しろと言っている訳ではなく、きちんと学びきちんと向き合うことができるかどうか。

 

報道番組の「ユアタイム」のMCのモーリーロバートソンが割と好きでツイッターをよく眺めている(ユアタイムは見てないし彼のblockFMの番組も最近チェック出来ていない…)。

彼の言葉で好きなのが、「リテラシーがあれば希望を見つけられる」。

悪いところだけでなく現状の良いところを拾ってやる能力が求められているように感じる。