池上彰の本を2冊読んだのでざっくり感想
池上彰さんが好きなんですとは常々言っており、今年も彼の本をできるだけ多く読みたい。
現代史や経済、宗教問題や難民問題などいま我々が直面している問題は1つに切り離すことのできない複雑な網の目のようになっている。
宗教問題が尾を引いて戦争が起きているし、領土問題になり経済不安が起きる。すると株価は下がるので投資家は新しいマネーの投資先を模索する。すると円高や円安になるので日本経済も揺れ動く。
この複雑な情報社会をどう捉えればいいのか、賢い人たちはどんな情報を持ちどんな思想を持っているのか。
そのレベルに近づいていくにつれニュースはどんどん面白くなるし、モーリーロバートソンの言葉を借りれば
「リテラシーを持つことで希望を見出せる」ようになる。
悲観するだけでなく、選択肢を持つことができるようになるはずだ。
『池上彰のお金の学校』
彼は元々新聞記者で、警視庁が専門であった。その後編集に移り、NHKに移って週刊こどもニュースの司会をするなかで様々な知識を体系的に習得している。
経済だって彼の領域の1つ。
お金とはなにか、戦後「お金が商品化した」という彼の得意分野の金融論を皮切りに、
投資信託やFXなど我々が日常で出会うレベルの単語をわかりやすく解説している。
ドル円、中国元、ユーロ。
お金の話と言えどその裏には現代史、政治の話が満載だ。その知識が欠けると結局理解が遠のくが、そこをきちんと教えてくれる学校の先生に私は出会わなかった。
でもこうして池上彰の本に出会って少しでも理解に近づけたのだからやはり読んでよかった。
『この社会で戦う君に「知の世界地図」をあげよう
これは彼が東工大生に講義を行なったときの模様をまとめ、日経に連載したものを本に編集したもの。
なんとまあ再利用の上手いビジネスだろう笑
ざっくり言えばニュースに必要な知識が豊富に描かれている。
テーマは原爆を開発していた日本の話から始まるが、そこから1900年ごろからの日本とそこを取り巻く世界が見えて来る。
その中にはアメリカの大統領にまつわる話や金融論もあるし、読み直したのは中国の近代以降の話。
どのテーマでも最終的な問題が現在に繋がっているのが痛感出来るのがこの本、そして池上彰の凄いところ。
あ、その話の大元を辿っていくとそこに根元があるのね、ということばかり。
まあ大概は領土問題・宗教・貧困のどれかです。はい。